ポルトマツモトのつかいかた
長野県松本市の浅間温泉は松本市の駅やショッピングの中心地からもほど近いながら、独特の文化を形成してきた1000年以上の歴史を持つ温泉街です。
そんな中にあるポルトマツモト。
今回はそのつかいかたの多様性(可能性)について紹介したいと思います。
くらすばしょだけじゃありません
ポルトマツモトは全部で2棟の建物からなっています。
ひとつは木賃アパート「浅三荘」。
ふたつめは軽量鉄骨アパート「浅三コーポ」です。
どちらもアパートと名の付く建物ですから、賃貸の共同住宅の建物になっています。
ですので、メインの使い方としましてはポルトマツモトに運営が引き継がれた後も引き続きアパートと木賃アパート(今でいうシェアハウスみたいなもの)として住居を提供したいと思っています。
ところが、ポルトマツモトのある浅間温泉は自然や街へのアクセスがしやすく、また松本市に合併前の本郷村だった時代、村の中心地だったことから、官公庁系や学校などの文教施設も整っており、すごく暮らしやすいのです。が。本当に浅間温泉が元気だったころの昭和までの時代と比べてしまうと、浅間温泉に足りないものはたくさんあります。
大きく行ってしまうと例えば1960年代までは松本駅から路面電車(松本電鉄浅間線)が浅間温泉までつながっていましたし、浅間温泉の中にスーパーマーケットもありました。
飲み屋街や土産物街も今よりもっと賑やかでしたし、飲食店もたくさんあり、射的場などの遊技場なども揃っていました。
そんな街だったのです。浅間温泉は。
ただ、今のご時世と当時の世相は違いますから同じような街にしたいというわけではありません。
でも、やっぱり足りないものもある。
なので、ポルトマツモトはくらすばしょとしてだけでなく、浅間温泉に「足りない要素」も加えられたらいいなと思っているのです。
ポルトマツモトであきなう
ポルトマツモトの浅三荘1階区画は木賃アパートとして使われていた際は個別キッチン付き2間のお部屋が5つ並んでいました。木賃アパートの分類として2室タイプと言われている典型的な間取りです。
こちらをテナントとしての区画として考えています。
ここでは訪れる人目線と借りる人目線でのメリットを書いていこうと思います。
まず、訪れる人目線ですが、こちらは松本への観光客、浅間温泉への宿泊客、松本や浅間温泉など近隣にお住まいの方などを想定していますが、先ほども述べた通り、浅間温泉は暮らしやすい街ですし、また、松本城などがある松本市の中心街よりも近い温泉街ですので、宿泊地としても便利な場所にあります。
ただ、松本市全体としてはそれは訪れたいお店や、お土産を買うところ、見物したりするところはたくさんありますが、浅間温泉という点で見てみると、あまり行くところが無いというのが現状です。
これだけ歴史や文化が根付く街なのに。
もっと、浅間温泉で楽しめるようにすれば、浅間温泉に訪れる人たちにとっても楽しい街になるんじゃないかと思っています。
次に、借りる人(≒あきなうひと)目線で浅間温泉を見てみます。
繰り返しになりますが、浅間温泉に訪れる人は長野県の中心部に松本市があり、さらにその松本市の中心部から近いことから、松本や信州への観光客がまず想定されます。次に当然ながらかなりの規模を誇る旅館街でもありますから宿泊客。街へのアクセスのしやすさから松本市や近隣にお住まいの方も目的があれば訪れてくれるでしょう。加えて、大学生です。信州大学が川を挟んだちょっと先にあることからも、学生街としての可能性も含んでおり、また、かつては学生街でもありました。
これだけ複数のレイヤーが訪れてくれる可能性のある街は松本市では他にありませんし、全国的に見ても珍しいのではないでしょうか?
旅館街、住宅街、学生街として浅間温泉がまずあり、アクセスの良さから観光客と近隣の方々も訪れやすい。歴史や文化ものこりストーリーも紡ぎやすい。
勝算あるように見えないでしょうか?
ただ、今は少しずつ盛り返してきている浅間温泉ですが、一度衰退し、見放されて何年も経っている段階です。その良さになかなか気が付かないかもしれません。
だからこそ、今な気もするのです。
今、商売を始める先駆者を浅間温泉は求めていますし、ポルトマツモトは応援したいと思っています。
ポルトマツモトでつくる
さて、次に「つくる」です。「作る」でも「創る」「造る」でもいいかもしれません。
浅間温泉は本当に面白いのです。
街の形成をみても、本郷村の中心地で小さいながらも官公庁街があり、当然学校などの文教地区もあり、温泉街でもあるので旅館街があり、これは温泉街としては珍しいのですが、浅間温泉は結構な規模の住宅街もあります。大学から近いことからかつては学生街でもありましたし、それに加えて、仲居さんなどが住み込みで働く需要があったため、下宿街でもありました。
これがハード面です。
一方、ソフト面、つまりは文化的側面で見ますと、やはり温泉街。全国津々浦々の温泉街と同様に文人墨客の逗留地としての特徴を持っています。
どこぞの温泉は文豪〇〇が訪れた、とかここでかの有名な××が執筆された、などはよく聞くことかと思います。
浅間温泉ではなにかというとアララギ派の結成の地と言われています。伊藤佐千夫とかですね。個人的に伊藤佐千夫とは故郷の隣町同士の関係なので勝手に親近感を持っているのですが、「野菊の墓」はなかなかの名著です。読んでみてください。
・・・とそんな話は蛇足として、文人墨客の逗留地として温泉街があった・・・という点に着目してみると、文人墨客とは今でいうアーティストみたいなもんですから、アーティストの創作の場として温泉街は親和性が高いのではないかと思っています。それは「ものづくり」系だけでなく、音楽や演劇などもです。温泉街は歓楽街も必要です。エンターテインメントが必要です。つまりは音楽や演劇などを発表する場があれば、観に来る人たちも楽しんでもらえると思うのです。
そして、かつての遺産になりつつありますが、浅間温泉は文化会館的なものなどそこそこのハコも残っていたりします。
浅間温泉に住んで毎日温泉に浸かりながら創作の案を練る・・・そんな暮らし方もありなんじゃないかと思っているのです。
つまりアーティストインレジデンスと親和性が高い!それが温泉街であり、浅間温泉だと思っています。
そのため、ポルトマツモトは浅三荘の1階テナント区画では(浅間温泉に足りない)飲食店などのお店を想定していますが、なにせ5区画あります。一部、アトリエ兼ギャラリーのような方にも入ってもらいたいと思っていますし、そして、2階のシェアハウス部分に暮らして、アーティストインレジデンス?(オーソドックスなアーティストインレジデンスはあまり詳しくありません。すみません)なんてどうかな??と考えているのです。
ポルトマツモトはいりぐち
ともあれ、ポルトマツモトはポルト(PORTO=港)と名付けている通り、信州や、松本、浅間温泉の入口になって欲しいと思っています。
きっかけです。
港へは色々な思いをもって訪れるでしょう。色々な出会いがあってほしいものです。
そして、浅間温泉やポルトマツモトを拠点に色々な活動をしてくれたらうれしいと思っています。
できれば、一つの故郷のように、もしくは長く住み続ける場、長く表現し続ける場としてポルトマツモトがあれれば幸いです。
そんな施設を目指していきたいのでぜひ応援してくれる方、賛同してくれる方、一緒にポルトマツモトを作って行きませんか??