下宿と言えば大学生。大学生と言えば下宿であった。
ここで言う下宿は旅館業法で言うところの下宿ではない。
どちらかといったら「下宿する」という動詞の方から思い浮かべる施設と言った方がいいかもしれない。
下宿と大学生が一般的であったのは昭和の時代までだろう。その当時はアパートに住んでいるのはどちらかといったらオシャレな大学生であったのだ。
一般の大学生は民間の学生寮とか学生アパートとか木賃アパートみたいな共用の玄関で靴を脱いで上がるようなタイプのいわゆる昭和の下宿に暮らしていたのである。
今の大学生にとっては普通のアパートに住むのが一般的なようだ。僕も学生の時分、松本市の横田に住んでいてフォーブル長澤という普通のアパートに住んでいた。その後、長野市に行ったときは小林ハイツというこれまた普通のボロアパートに住んでいた。
今思えば、下宿みたいなところに住んどきゃよかった!当時はたくさん残ってたのに!!!・・・という思いが強い。
大学生だった当時、時代はすでに21世紀だったけれど、辛うじて松本市や長野市には木賃アパートみたいなのが残っていたのである。
松本だと県とか蟻ケ崎とか水汲とか浅間温泉にたくさん。長野で言ったら箱清水とかその辺に。
どうせ就職してお給金もらうようになったら普通のアパートに住むのである。ふつうのアパート暮らしなんていつでもできるのだ。だけれど、なかなかサラリーマンになって木賃アパートに住む・・・というのは無い。
大学生ならあーちょっと古風な方なのね。変わり者なのね。で済んだのに。社会人にとっては中途半端な変わり者は生きづらい。よっぽどぶっ飛んでるか、よっぽど優秀じゃないと生きづらい。
まあ、自分はふつーじゃないな、と社会人になってからも早々に悟れば楽しい道が開けるのだけれど、ちょっと苦労することは請け合いだ。
でも大学生ならそんな心配なんかしなくていい。変わった経験を積めば積むほど今後の人生が豊かになっちゃうのである。
そんな意味でも、もはや化石的な文化である下宿文化圏に大学生は入ってみたらと思う。新しい視点を持てるし、生涯にわたって話のネタになりますよ。
何より、やりたくても下宿での暮らし自体ができなくなってきている。施設が無くなる一方だからである。
なので、松本に進学する方々はラッキーである。浅間温泉に木賃アパート浅三荘が残っていたからである。
そう。浅三荘にみんな住んでね!って言いたかったのである。
それだけなのである。
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